『豊満熟女レスラーの爆乳トレーニング』

【プロローグ~豊満熟女との出会い~】

僕こと桜ユウキが来ているのは、最近CMでよく見かける某賃貸ショップの某支店だ。都内の某大学に現役で合格した僕は、新しい住まいを探しに来ていた。
生まれて初めての一人暮らし。ほんの少しの不安とたくさんの期待で胸が一杯になるのは誰でも同じだろうけど、僕の場合はその思いもまた格別だろうと思う。
僕は生まれてからこれまでの19年近くをずっと孤児院「桜学園」で過ごしてきた。そのことに不満があるわけではない。学園の先生たちはよくしてくれたし、他の園児たちとも仲良くやれてきた。親はいなくても僕の少年時代はとても幸せだった。
それでも、違う生活への憧れが無いわけでは無い。たとえば僕は、自分の部屋というものを持ったことがない。桜学園の寮は2人の相部屋だからだ。それはそれで楽しいけど、でも自分一人だけで部屋を自由に使ってみたい、という気持ちもあった。年上の園児たちが就職や進学で寮を出ていくたびに、そんな憧れは強くなっていったと思う。
幸い大学受験も首尾よくいき、奨学生になることもできた。念願の一人暮らしをするために、意気揚々と東京に出てきたのだった。
 
しかし現実というのは往々にして厳しい。桜学園のあるT県の田舎とはかなり違って、都内は何もかもが高い。当然、家賃も高かった。奨学金があるとはいっても、無駄遣いは出来ない。かと言って、家賃を下げて、あまりに狭いところや学校から遠いところを借りても意味がない。
相談していくうちに、自分でも分かるくらいに段々とテンションの下がっていった僕を、人の好さそうな店長さんは気の毒に思ってくれたらしい。なんとか僕の希望に合うところを見つけてくれようと、必死で物件を掲載した冊子に目を通す。
正直、あまり期待はしていなくて、もうこの際、また安い寮にでも入るしかないかなと諦めかけていた。けど、店長さんが「お」と声を上げたので、少しだけ希望が湧いて、思わず身を乗り出した。
店長さんは満面の笑みを浮かべていた。
「これなんてどうでしょうか。大学から徒歩15分。防音整備の3LDK。家賃はなんと4万円です」
 
 僕は店長さんの言葉を、よく考えてみる。東京の賃貸事情を知ってまだ数時間の僕でも、そんな美味しい物件があるわけがない、というのはすぐに分かった。もしあるとするなら……。
 
僕「あの、それは……」
 
 その後は言わないが、僕の言いたいことは伝わったはずだ。
 
「大丈夫です。事故物件とか、いわくつきのものではありませんし、何か問題があるわけでもないです」
 
 とりあえず一安心だ。縁起を担ぐ方ではないけど、自殺者が出た部屋とかは流石に気分がよくないし、夏場に虫が大量発生するとかは普通に困る。
あらためて、そんなに安い理由を考えてみる。答えは一つしか思いつかなかった。
 
僕「もしかして、ルームシェアとかいうやつですか?」
 
 店長さんは「ええ、そうなんです」と、少し申し訳なさそうに笑った。僕が一人暮らしへの期待をかなり強く持っていたことを、分かってくれていたからなのだろう。実際、僕は少しがっかりもしていた。これでは寮とあまり変わらない。しかしこれまで確認した物件もどれも希望を完璧には満たしてくれない。とりあえず話を聞いてみよう。
店長さんは取り直すように、「元々は3人で住んでいたところを、先週一人引っ越しをして個室が空いたそうです。それで募集をかけているようですね」と言った。
 どうやら、個室が一人一部屋はある、ということらしい。最低限、「自分の部屋を持つ」という希望は満たせそうだ。検討してみてもいいかもしれない。
その旨を伝えると、店長さんはほっとしたように笑った。けど直後、また難しそうな顔をする。
「ただ、住んでいるお2人の面接があるんですよ。で、ですね……そのお2人は……」
 
 まさかやばい人たち? 
 
「……プロレスラーの方なんですよ」
 
 それは確かに変わっている。
 
「いえ、凶暴な人たちではないんですが」と店長さんが歯切れ悪そうに言うところを見ると、何かあるのかもしれない。
 
僕「いえ、大丈夫ですよ。面白そうじゃないですか、ぜひ会ってみたいです」
 
 実のところ、かえって興味を持ったくらいだ。僕は運動が苦手というほどではないが、小柄で色白で線も細い。格闘家の人にちょっと憧れたりする。もし一緒に住むことになったら、トレーニング方法とか教えてもらえるかもしれない。
 そんな気持ちで僕はそのマンションへと面接に向かった。
 

 
 面接は一人で行うということらしい。マンションの部屋302号室へと向かう。藤堂さんと北条さんというレスラーだそうで、名前からして怖そうだ。やっぱり少し緊張する。部屋の前でチャイムを押すと、「どうぞ、奥のリビングまで来てください」と、女性の声がした。
 ん?
 お手伝いさんか何かだろうか?
 部屋を間違っているわけではなさそうだ。とりあえず上がらせてもらう。スニーカーが並んでいる小奇麗に片付いた玄関は、なんだかとてもいい匂いがする。僕は緊張したまま奥へと向かい、ドアをノックする。またさっきの女の人の声がした。失礼します、と断って入ると、そこには、いかつい男性プロレスラーの姿はなかった。



ソファーに座っていたのは、キャミソールとホットパンツにはちきれそうな体を包んだ、2人の美しい女性だった。一人は30才くらいだろうか、きりっとした美人顔で、髪をポニーテールに束ねている。もう一人はもう少し年上のようで、垂れ目でおっとりとした顔が印象的だ。長めの髪をそのままなびかせている。
 
「どうぞ座って」
 
と年上の方の女性が言った。さっきの声だ。「はじめまして、ユウキ君。私が北条綾乃。それでこっちが藤堂ルミナ。よろしくね」と続ける。
 
僕「あ、あの……」
 
 するとこの2人が?
 
ルミナ「ああ、男だと思ってた? って、隠すように言ってあったんだけどね。ぶっちゃけ、私たちって結構な人気レスラーなんだよ。下心満載な男に来られてもうっとおしいからさ」
 
 おだやかな綾乃さんと違ってルミナさんはサバサバしたしゃべり方だった。
下心満載の男が来る、というのも分かる。2人の体は僕が今まで見たことも無いくらいに胸もお尻も飛び出していて、それでいて全体的には引き締まっていた。ぱんぱんに膨らんだキャミソールの胸元から目を反らしながら、僕はなんとか相槌を打つので必死だった。
 
綾乃「緊張しないでいいいのよ?」
 
 優しく言った綾乃さんのおっぱいがゆさっと揺れる。思わず見とれそうになって、慌てて目を反らした。
 それからいろいろ質問をされた気がするけど、いまいちよく覚えていない。気が付いたら
 
ルミナ「よし、採用!!」
 
 という威勢のいい声を聴いていた。
 
僕「あ、あの、採用って……」
 
ルミナ「ん? 今日から私らと住んでいってことだよ。そのために来たんだろ?」
 
僕「あ、あの、その……」
 
綾乃「ふふ、大丈夫よ。部屋は3人別々だし」
 
 僕の心配を見透かしたように綾乃さんが笑う。
 
ルミナ「今更ここに来てひよってんじゃないよ。ほら、さっさと帰って契約してきな」
 
 ぐ、っと乗り出してきたルミナさんのおっぱいが、凶悪な谷間を作る。釘付けになってしまった僕を、ルミナさんがにやっと笑ったように見えた。
 
綾乃「そうよ、仲良く暮らしましょ」
 
 そう言ってほほ笑んだ綾乃さんの顔は美しくどこか危険な魅力を感じさせた。
 
 女性2人と住むわけにはいかない。
 
 そう思いながら、結局僕は言い出せなかった。そしてそのまま、店長と契約をしてしまったのだった。
 
 こうして僕が2人の豊満熟女レスラーに「可愛がられる」日々はスタートしたのだった。